全商簿記2級：収益の見越しと仕訳の基本—未収高の処理方法

簿記の勉強をしていると、未収金や収益の見越しに関する仕訳が難しく感じることがあります。特に「未収高」の処理については、正確に理解しておくことが大切です。このページでは、全商簿記2級で登場する「収益の見越し」について、具体的な事例を使って解説します。

収益の見越しとは？

収益の見越しとは、企業が業務を行う過程で、まだ実際に収入として受け取っていないが、すでに発生している収益を会計上で計上することです。例えば、12月に手数料収入が確定したが、支払が1月に行われる場合、その収益を12月に計上しておく必要があります。

今回は「1月10日に手数料の前期末の未収高18,000円を現金で受け取った」という状況における仕訳方法を解説します。

前期末に未収高として計上されている18,000円を、1月10日に実際に現金で受け取った場合、以下の仕訳になります。

【仕訳】
（借方）現金　18,000円
（貸方）未収高　18,000円

この仕訳は、前期に発生した収益の見越し処理（未収高）を実際に現金で受け取ったことにより、未収高の金額を現金で処理したものです。

未収高を処理する際には、以下の点に注意しましょう。

未収高は過去の期間に関連する収益：未収高は、過去の期間において発生した収益を、現金で受け取る前に計上するものです。実際の受取が発生した時点で、未収高を取り消す仕訳を行います。
未収高は当期の収益計上に影響しない：未収高を受け取ったことによって、当期の収益計上には影響を与えません。あくまで過去の期間に関連する収益を受け取った処理です。