簿記一級の連結追加取得における資本剰余金と非支配株主持分の関係

簿記一級の連結財務諸表における追加取得時、資本剰余金の変動が非支配株主持分に影響しない理由について解説します。これにより、連結会計における資本剰余金の処理と、非支配株主持分の取り扱いについて理解が深まります。

1. 連結追加取得とは

連結追加取得は、親会社が子会社の追加の株式を購入することで、子会社の持分比率を増加させる取引です。この際、追加取得に伴って発生する資本剰余金が問題となります。資本剰余金は、親会社の株主に帰属するため、その影響が非支配株主持分には及ばないことが重要です。

資本剰余金の変動は、親会社が追加で株式を取得した場合に発生しますが、この変動は非支配株主持分には影響しません。なぜなら、非支配株主持分は親会社以外の株主に帰属する部分であり、親会社が行う株式の追加取得はその権利には影響を与えないからです。

子会社の個別財務諸表には、親会社が行う追加取得の影響は反映されません。子会社の資本剰余金はあくまでその子会社に帰属し、親会社の取り扱いとは別のものです。したがって、追加取得に伴う資本剰余金の増減は、子会社の個別財務諸表には影響しません。

連結追加取得における資本剰余金の変動が非支配株主持分に影響しないのは、資本剰余金が親会社に帰属するものであり、子会社の個別財務諸表には関係がないためです。この理解を基に、連結財務諸表を正確に扱うことが求められます。