簿記3級の決算問題で繰越利益剰余金に関する疑問が生じることがあります。特に、損益を繰越利益剰余金にどのように反映させるかについて混乱することがあるでしょう。この記事では、繰越利益剰余金の計算方法と、損益がどのように関係するかについて解説します。
繰越利益剰余金とは?
繰越利益剰余金は、企業の利益のうち、配当などの形で支出されずに、次期に繰り越される金額を指します。決算書において、この金額は利益剰余金として記載され、次期の資本として活用されます。
決算時には、前期繰越利益剰余金にその期の損益を加算し、次期繰越利益剰余金として記入します。損益計算書の利益がそのまま繰越利益剰余金に反映される形です。
繰越利益剰余金の計算方法
問題文では、前期繰越が180,000円、損益が76,000円である場合、次期繰越は180,000円 + 76,000円 = 256,000円となります。しかし、合計残高試算表に記載する金額について混乱することがあります。
繰越利益剰余金の貸方に記載する金額は、実際に次期繰越される金額であり、損益を含めた金額ではありません。つまり、前期繰越の180,000円がそのまま記入され、損益の76,000円は計算上の結果として繰越利益剰余金に反映されますが、貸方には180,000円が記入されるのです。
合計残高試算表における記入方法
合計残高試算表では、繰越利益剰余金の貸方に記入する金額は、前期繰越の金額である180,000円です。これは、前期の利益を次期に繰り越すための金額です。一方、損益の金額は、次期繰越利益剰余金として繰り越されますが、貸方に記入するのはあくまで前期繰越金額です。
このように、損益は合計残高試算表には直接記載されませんが、最終的には次期繰越利益剰余金として反映されます。
まとめ
簿記3級の決算問題において、繰越利益剰余金の計算では損益が重要ですが、合計残高試算表に記入する際には、前期繰越利益剰余金の金額(180,000円)が記入されます。損益はその後の繰越利益剰余金として反映されるため、試算表には直接記入しないことを覚えておきましょう。
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