月給の最低賃金はあるのか？時給と月給の最低賃金についての疑問を解決

最近、最低賃金の話題が多く取り上げられていますが、時給の最低賃金はよく知られているものの、月給の最低賃金についてはあまり耳にすることが少ないかもしれません。ここでは、月給に関する最低賃金の疑問について解説し、実際にどのように適用されるのかを理解しましょう。

時給の最低賃金と月給の最低賃金

まず、最低賃金の基本的な概念について確認しておきましょう。日本では、労働者に支払われる賃金の最低額を決定するため、各都道府県ごとに最低賃金が設定されています。これは主に時給で決められており、全労働者がその基準を下回らないように定められています。

では、月給の最低賃金はどうなのでしょうか。実際には、月給の最低賃金は法律で直接定められているわけではなく、時給換算で計算されることが一般的です。

月給を時給換算する方法として、まず1ヶ月の労働時間を決め、その時間数に時給の最低賃金を掛け算して計算します。例えば、1ヶ月の所定労働時間が160時間だと仮定し、その時給が最低賃金額である場合、最低月給はその時給×160時間となります。

仮に、東京都の最低賃金が1,013円だった場合、160時間働くと、1,013円×160時間＝162,080円となります。これが最低月給の目安となるわけです。

月給制で働いている場合、時給で換算した最低賃金が適用されるため、月給が最低賃金に満たない場合は、企業側が最低賃金を補填しなければならないという義務があります。つまり、月給制の従業員も時給換算で最低賃金に達していなければならないのです。

そのため、時給が最低賃金に満たない場合、月給が最低賃金相当額に調整される必要があり、企業側には法的責任が課せられます。

結論として、月給制にも最低賃金は間接的に適用されます。月給を決定する際に、必ず時給換算して最低賃金を満たすように計算することが求められます。もし、月給が最低賃金に達していない場合、企業はその金額を補填する必要があります。最低賃金を守ることは、労働者の基本的な権利を保障するためにも非常に重要です。