日商簿記2級の試験では、当期純利益やその内訳となる「非支配株主に帰属する当期純利益」「親会社株主に帰属する当期純利益」の求め方が出題されることがあります。特に、修正消去の値やその計算方法については多くの受験者がつまずきやすい部分です。この記事では、模擬試験に出てくる具体的な計算方法について、詳しく解説します。
当期純利益の計算方法とは?
まず、当期純利益とは、企業の収益から全ての費用(営業費用、非営業費用、法人税など)を差し引いた後の利益を指します。この利益は、株主に分配されるべき利益であり、会計上の重要な指標となります。
非支配株主に帰属する当期純利益と親会社株主に帰属する当期純利益
企業グループでは、親会社だけでなく、非支配株主(少数株主)も存在します。このため、当期純利益をどのように分けるかが重要です。非支配株主に帰属する当期純利益は、非支配株主が保有する株式の割合に応じた利益部分を指し、親会社株主に帰属する当期純利益は、親会社が保有する株式の割合に応じた利益部分を指します。
修正消去の計算とその方法
修正消去は、グループ内での取引が計上されている場合に、グループ全体の利益を正確に計算するために行います。例えば、親会社が子会社に対して商品を売った際、その利益を消去しなければ、同一グループ内での利益が二重に計上されてしまいます。模擬試験における修正消去の値「140,150」と「136,400」の関係は、この消去すべき利益の差異を表しています。
具体的な計算例
例えば、親会社と子会社間での取引において、親会社が子会社に対して100,000円の商品を販売したとします。その取引で親会社が得た利益が20,000円だとしましょう。この利益は、グループ全体での計算から除外しなければなりません。修正消去では、この20,000円を消去します。
また、非支配株主の持分比率を考慮する場合、当期純利益の一部が非支配株主に帰属するため、その分も調整が必要です。これにより、最終的に親会社株主に帰属する当期純利益が決定されます。
まとめとポイント
日商簿記2級の試験における「当期純利益」「非支配株主に帰属する当期純利益」「親会社株主に帰属する当期純利益」の計算は、修正消去を適切に行うことで正確な利益を求めることができます。試験に備えるためには、具体的な計算例を多く解いて、実際の試験問題に近い形式で練習することが重要です。
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