簿記2級の問題において、労務費の計上方法に関する問題がよく出題されます。特に、直接工や間接工の賃金をどのように計算し、仕訳を行うかが重要です。今回は、ある問題を通じて、労務費の計上方法を解説します。
問題の内容
問題では、当月の労務費の計上に関するデータが与えられています。具体的には、直接工の作業時間や賃金、間接工の賃金支払高などが示されています。この情報をもとに、仕訳を行う必要があります。
必要なデータの整理
まず、問題文に記載された各項目を整理します。以下は、与えられたデータです。
- 直接工の当月の直接作業時間:600時間
- 直接工の当月の間接作業時間:30時間
- 直接工の当月の手待時間:5時間
- 予定賃率:1時間当たり1,500円
- 月初賃金未払高:435,000円
- 当月賃金支払高:1,266,750円
- 月末賃金未払高:465,000円
- 間接工の月初賃金未払高:142,500円
- 間接工の当月賃金支払高:422,250円
- 間接工の月末賃金未払高:150,000円
労務費の計上方法
まず、直接工の労務費を計算します。直接作業時間は600時間、予定賃率は1,500円ですので、直接工の労務費は以下のように計算できます。
600時間 × 1,500円 = 900,000円
次に、間接工の労務費を計算します。間接工の労務費は、月初の未払高、当月の賃金支払高、月末の未払高を考慮して計算します。
間接工の労務費 = 月初賃金未払高 + 当月賃金支払高 – 月末賃金未払高 = 142,500円 + 422,250円 – 150,000円 = 482,250円
仕訳の計上
労務費を計上するための仕訳は以下の通りです。
- 借方:仕掛品 900,000円(直接工の労務費)
- 借方:製造間接費 482,250円(間接工の労務費)
- 貸方:賃金 1,382,250円(直接工と間接工の合計賃金)
これで、労務費の計上が完了します。
まとめ
労務費の計上は、各作業時間や賃金の支払額を正確に把握し、仕訳に反映させることが大切です。今回の問題では、直接工と間接工の労務費を計算し、それを仕訳に正確に反映する方法を解説しました。このような問題に慣れることで、簿記2級試験における労務費の計上に自信を持って取り組むことができるようになるでしょう。