簿記二級の学習をしていると、TACの本試験問題集を使用して勉強している方も多いでしょう。その中で「損益計算書を完成させる問題」の解答について疑問を抱くこともあるかもしれません。特に、解答に仕訳しか載っておらず、損益計算書（PL）の項目が欠けている点が気になるという問題について、今回はその理由と解決策を探ります。
問題集での損益計算書の解答の不備
TACの簿記二級問題集「25SS」における「損益計算書を完成させる問題」では、解答が仕訳のみで、実際の損益計算書（PL）には記載がありません。この点について疑問を持たれた方も多いのではないでしょうか。
問題文には「損益計算書を完成させよ」と書かれているにも関わらず、解答には当期純利益すら記載されておらず、仕訳だけが記載されているという点が問題となっています。
解答解説の意図とその背景
問題集の解答部分には「損益計算書項目だけに着目して解答するのが速く解くコツ」とありますが、実際の解答では仕訳が非常に詳細に記載されています。この矛盾に感じる点について、理解するためには解答の意図と目的を考える必要があります。
簿記の試験で速さを求められる場合、試験のコツとして、損益計算書の項目に直接関連する仕訳だけを記入することが推奨されることがあります。これによって、時間を節約し、試験の本番で効率的に解答を進めるための練習がされている可能性があります。
仕訳と損益計算書の関係
簿記の問題において、仕訳が正しく行われていれば、そこから損益計算書を完成させるのは理論的に可能です。しかし、問題集ではあくまでも仕訳の演習を主としているため、損益計算書そのものは解答例に含まれていないという形になっている可能性があります。
実際の試験では、仕訳を正確に行うことが基本であり、損益計算書の完成を目指すためには、仕訳の後にその内容を元にPLを作成する練習が必要です。
試験本番に向けた実践的な対策
試験本番では、仕訳の基本的な理解ができていれば、損益計算書を完成させるのに困ることはありません。しかし、問題集を使った練習において、試験と同じように効率的に進めるためには、仕訳のみに注力する方法も試してみると良いでしょう。
また、仕訳と損益計算書がどう結びつくかを理解するためには、別途、損益計算書を完成させる演習を繰り返すことが有効です。問題集の解答を参考に、どのように仕訳が損益計算書に影響を与えるかを実践的に学んでいくことが重要です。
まとめ：簿記二級の問題集と効率的な解答方法
TACの簿記二級本試験問題集で見られる仕訳のみの解答に対する疑問は、試験本番で効率的に問題を解くための訓練として捉えることができます。しかし、損益計算書を完成させるためには、仕訳がどのようにPLに結びつくのかを理解し、実際にその過程を練習することが大切です。
試験では仕訳ができるだけでは不十分で、損益計算書を完成させる能力が求められます。問題集を通じて、仕訳の理解とともに、損益計算書を作成する能力も磨いていきましょう。
