ブラシレスモータと直流機の違い:回転子における界磁の役割

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電験三種の勉強をしていると、直流機に関する知識が求められる場面が多くあります。その中で、「ブラシレスモータの回転子は界磁か?」という疑問が浮かぶこともあります。この記事では、ブラシレスモータと直流機の回転子における界磁の関係について詳しく解説します。

直流機の基本構造

直流機(DCモータ)は、一般的に2つの主要部分から成り立っています。1つはステーター(固定子)で、もう1つは回転子(ローター)です。直流機では、回転子には直流電流を供給するためのブラシが使われ、界磁(磁場)はステーターに配置されています。回転子は電流を流すことで自らの磁場を生成し、界磁の磁場と相互作用して回転します。

この構造により、ブラシを用いた直流モータでは、回転子に直接的に界磁を供給することはありません。界磁は通常、固定された部分であるステーターに存在します。

ブラシレスモータの特徴

ブラシレスモータ(BLDCモータ)は、直流モータの進化系とも言える存在です。ブラシレスモータでは、従来のブラシとコレクタがなく、これにより摩擦損失が減少し、メンテナンスの手間も軽減されます。特に、ブラシレスモータでは回転子が永久磁石を持ち、ステーターに電流を供給することで回転が生じます。

ブラシレスモータにおける回転子には、界磁が存在しないことが特徴です。回転子自体に永久磁石を使用し、これによって磁場が作り出されます。ステーターは電流を流し、磁場を発生させて、回転子の永久磁石と相互作用します。

直流機とブラシレスモータの違い

直流モータ(有刷)とブラシレスモータの最も大きな違いは、回転子における磁場の発生方法です。直流モータでは、回転子の電流がステーターの界磁と相互作用し、回転を生じますが、ブラシレスモータでは回転子自体が永久磁石を用いて磁場を作り、ステーターの電流と相互作用します。

これにより、ブラシレスモータは物理的にブラシが不要で、効率的に運転できる反面、直流モータのように界磁をステーター側で生成することはありません。

結論:ブラシレスモータにおける回転子の界磁

ブラシレスモータの回転子には、界磁は存在しません。回転子自体が永久磁石として機能し、ステーターから流れる電流との相互作用で回転が生じます。このため、質問に対する答えとしては、「ブラシレスモータの回転子は界磁ではない」ということが正しいと言えます。

直流機とブラシレスモータは似ているようで、その構造や動作原理において大きな違いがあります。特に回転子における磁場の生成方法が異なるため、両者を正しく理解することが重要です。

まとめ

ブラシレスモータは、回転子が永久磁石を使い、ステーターからの電流によって磁場との相互作用で回転するため、直流機のように界磁を回転子に持つことはありません。電験三種の勉強においては、直流機とブラシレスモータの違いを理解し、それぞれの構造や動作原理をしっかり把握することが重要です。

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