休職期間満了による退職は「自己都合退職」になる?制度の整理と実務的な扱い

退職

休職制度の期間を満了して会社を退職する場合、「自己都合退職に当たるのか」「会社都合退職とされる可能性はあるのか」という疑問を持つ方は少なくありません。この記事では、休職期間満了による退職の法的・実務的な整理を通じて、あなたのケースがどのような扱いになる可能性があるかを考えていきます。

休職期間満了と「自然退職」の意味

まず重要なのは「休職期間が満了したら自動的に退職になる」という会社側の規定(就業規則など)があるかどうかを確認することです。([参照]さくら社会保険労務士法人 ‑ 自然退職とは何か)

このような規定があれば、休職満了時に〈何も意思表示がなくても〉契約が終了する「自然退職」とされるケースが多く、「自己都合」か「会社都合」かの分類があいまいとなります。([参照]労働紛争コラム ‑ 休職期間満了での退職は自己都合?会社都合?)

「自己都合退職」とされるのが一般的な理由

実務的には、休職期間満了退職は「本人側が労務を提供できない状態」など、〈労働者側の事情による離職〉と評価されることが多く、結果として「自己都合退職」と扱われる傾向があります。([参照]JAICコラム ‑ 休職期間満了後の自然退職は“自己都合退職”と同じ扱い)

ただし、就業規則上「休職期間満了=解雇」と定められているなどの場合は、「会社都合退職」として扱われる可能性もあります。([参照]福岡労務相談 ‑ 休職期間満了後は解雇?それとも自己都合?)

失業保険・離職票上の取り扱いと注意点

離職票上では、休職期間満了による退職は「6.その他」に分類される「自然退職」とされることがあります。([参照]弁護士コンパス ‑ 休職期間満了による自然退職とは?)

この場合、一般的な「自己都合退職」の手続きと同様に、失業保険では3か月の待機期間が適用されることがありますが、会社都合退職のような優遇措置は受けられないことに注意が必要です。

あなたのケースで確認すべきポイント

このような背景を踏まえ、あなたが「休職期間満了により退職した場合」に確認すべき点は次の通りです。

  • 就業規則の休職・満了条項:「休職期間満了の場合どのように退職となるか」が明文化されているか。
  • 退職理由の説明・通知文の内容:会社からの通知書に「自然退職」「退職」という文言が使われているか、また解雇とされていないか。
  • 離職票の離職理由コード:「2.その他」か「1/3/4」に分類されているかなど。

まとめ

結論として、休職期間が満了して労働契約が終了した場合は、制度上「自然退職」と呼ばれる扱いとなり、実務的には「自己都合退職」に準じるケースが多いです。ただし、就業規則で「解雇」という記載がある場合には、会社都合退職となる可能性もあるため、会社からの説明・通知・退職手続きの実態を確認することが非常に重要です。

もしご自身のケースに不明点がある場合は、就業規則の写し・通知書・離職票などを持って、最寄りの労働基準監督署または社会保険労務士に相談されることをおすすめします。

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