簿記2級の損益計算書における期末商品棚卸高の取り扱いについての質問です。期末商品棚卸高は帳簿上の価格を載せるのか、商品評価損や棚卸減耗損を考慮すべきなのか、そして翌期の期首商品棚卸高の算出方法について疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
期末商品棚卸高は帳簿上の価格で計上する
簿記2級の損益計算書では、期末商品棚卸高は帳簿上の価格(商品有高帳の残高)を用いて計上します。実地棚卸を行い、商品評価損や棚卸減耗損が出た場合、それらは「棚卸資産の評価損」として別途計上することになります。そのため、期末商品棚卸高にはこれらの損失を直接反映させることはありません。
例えば、実地棚卸で商品評価損が発生した場合、その評価損を損益計算書で計上しますが、期末商品棚卸高自体は帳簿上の価格のままとなります。
翌期の期首商品棚卸高の計算方法
質問者様の疑問にあるように、期末棚卸高と翌期の期首棚卸高が対応しない点が気になるかもしれませんが、実際には期末商品棚卸高と翌期の期首商品棚卸高は直接関連します。
翌期の期首商品棚卸高は、今期の期末商品棚卸高そのままとなります。ただし、商品評価損や棚卸減耗損については、翌期の期首商品棚卸高に影響を与えません。したがって、期末棚卸高と期首棚卸高が一致しないことに違和感を覚えるかもしれませんが、これは一般的な簿記の扱いです。
商品評価損や棚卸減耗損の取り扱い
商品評価損や棚卸減耗損は、損益計算書で処理されます。これらは期末商品棚卸高の算出に影響を与えることはありませんが、損益計算書の「売上総利益」に計上されるため、最終的な利益に影響を与えます。
したがって、実地棚卸で損失が発生した場合、その分は別途計上し、損益計算書に反映させますが、期末商品棚卸高には反映されないという点を理解しておくことが重要です。
まとめ
簿記2級の試験において、期末商品棚卸高は帳簿上の価格で計上され、実地棚卸で発生した商品評価損や棚卸減耗損は損益計算書で処理されます。翌期の期首商品棚卸高は今期の期末商品棚卸高と一致しますが、商品評価損や棚卸減耗損はこれに影響を与えません。
このように、期末棚卸高と期首棚卸高が対応しないことは簿記の基本的な取り扱いに基づいており、適切に処理されるべきです。


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