簿記3級の売上原価計算で売上戻り額を引く理由とは？

簿記3級の計算問題で、商品有高帳を用いて売上原価を求める際、繰越商品を引くのは理解できても、なぜ売上戻り額も引くのかがわからなくなってしまうことがあるかもしれません。この疑問に対して、売上戻り額を引く理由とその計算方法について詳しく解説します。

1. 売上原価の計算とは？

売上原価は、販売した商品を仕入れた際にかかった費用のことです。これを計算する際に重要な項目が、商品の仕入れ値や繰越商品、そして売上戻り額です。売上戻り額とは、顧客に販売した商品が返品された場合などに発生する額を指します。

商品有高帳において、売上原価を求めるために繰越商品を引く理由は、売れ残って次期に繰り越された商品はすでに費用として計上されているからです。これを引くことで、現在期の正しい売上原価を算出できます。

売上戻り額を引くのは、返品された商品が売上として認識されるのを防ぐためです。売上原価を計算する際、売上が実際に確定していない場合（返品やキャンセルなど）は、その分を引く必要があります。これによって、実際に販売した商品にかかったコストだけが反映されることになります。

売上戻り額は、返品された商品の金額を計算し、それを売上原価に反映させる形で処理します。返品の額が売上原価に加わるため、計算には注意が必要です。売上戻り額があれば、その分だけ原価が減少します。

簿記3級で売上原価を求める際、繰越商品と売上戻り額を引くことにはそれぞれ理由があります。繰越商品はすでに費用として計上されているため、正しい売上原価を計算するために引きます。また、売上戻り額を引くことで、返品された商品の影響を排除し、正確な費用を反映させることができます。