簿記3級の「帳簿価額」について解説

簿記

簿記3級の問題でよく出てくる「帳簿価額」という言葉。これは会計の基本的な用語ですが、最初は少し難しく感じるかもしれません。この記事では、「帳簿価額」についてわかりやすく解説します。

1. 「帳簿価額」とは?

「帳簿価額」は、企業が持っている資産、特に固定資産が現在帳簿に記録されている金額のことを指します。これは、資産が購入された当初の取得原価を基に、減価償却などでその価値が減少した金額になります。具体的には、取得原価からこれまでに償却した分を引いた残りの金額です。

例えば、ある設備が購入された際に700,000円だったとしますが、時間の経過とともに減価償却を行った結果、現在その設備の帳簿価額が140,000円であるとします。この140,000円がその設備の帳簿価額です。

2. 問題文の背景

問題文では、備品の取得原価が700,000円、帳簿価額が140,000円、そして間接法で記帳されたという内容があります。間接法というのは、減価償却を「減価償却累計額」という項目で記帳する方法です。この場合、備品の取得原価700,000円から減価償却累計額を引いて、帳簿価額が140,000円という計算になります。

3. 「帳簿価額」が重要な理由

「帳簿価額」は、企業が保有する資産の現在の価値を示すため、会計上とても重要な情報です。資産がどれだけ減価償却されてきたかを示すため、企業の財務状況を正確に把握するために欠かせない指標となります。

特に、売却や廃棄などの際には「帳簿価額」が基準となり、実際にその資産をどのように扱うか(売却するか、処分するか)を決める際に重要な役割を果たします。

4. 実際の会計処理

今回の問題のように、期首に備品の帳簿価額を20,000円で完却する場合、備品が廃棄されるか、売却されるかで処理が異なります。もし廃棄する場合、備品の帳簿価額をそのまま減らし、処分費用を計上します。売却する場合、売却金額と帳簿価額との差額を利益または損失として計上します。

5. まとめ

「帳簿価額」は、企業が所有する固定資産の価値を表す金額であり、取得原価から減価償却を差し引いた額です。会計処理において非常に重要な役割を果たします。簿記3級では、この概念をしっかり理解しておくことが大切です。

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