簿記2級の試験において、減価償却を扱う問題は非常に重要です。特に、生産高比例法による計算方法は少し複雑に感じることがあります。今回は、質問者の方が取り組んでいる問題について、どこで計算に誤りが生じやすいのかを解説し、理解を深める手助けをします。
1. 生産高比例法とは?
生産高比例法は、固定資産の減価償却方法の一つで、主に使用量や生産高に基づいて償却を行います。償却額は、固定資産の使用量や生産高がその年に実際に行われた量に比例して計算されます。例えば、車両の減価償却の場合、車両の走行距離に基づいて償却額を算出します。
今回の例では、車両の総走行可能距離が27,000kmで、当期の走行距離が5,000kmであるため、その比率に基づいて減価償却額が決まります。
2. 減価償却額の計算方法
生産高比例法の計算方法は以下の通りです。
- 1. 総走行可能距離に対する当期の走行距離の割合を求める
- 2. その割合をもとに、減価償却額を計算する
具体的には、以下の式で計算します。
減価償却額 = 取得原価 × (当期走行距離 ÷ 総走行距離)
この場合、取得原価は600,000円、当期走行距離は5,000km、総走行距離は27,000kmです。
3. 計算の実際
まず、当期走行距離(5,000km)を総走行距離(27,000km)で割ります。
5,000 ÷ 27,000 = 0.185
次に、この割合を取得原価600,000円に掛けます。
600,000 × 0.185 = 111,000円
この111,000円が減価償却額になります。
4. 小数点の処理について
計算で小数点が出た場合、簿記の問題では通常、小数点以下は切り捨てるか、四捨五入して扱います。もし計算結果が合わない場合、小数点の処理方法を再確認しましょう。また、問題文に指示があればその指示に従ってください。
5. よくある計算ミス
計算ミスの一因として、減価償却額を求める際に、当期の走行距離と総走行距離の比率を間違えることがよくあります。また、式の順番を間違えることもあるので注意が必要です。
まとめ
生産高比例法を使った減価償却の計算では、まず当期の使用量(走行距離)を総使用量(総走行距離)で割り、その比率をもとに償却額を求めます。計算方法自体はシンプルですが、小数点以下の処理や計算式をしっかり確認することが大切です。簿記2級の試験に向けてしっかりと練習し、同様の問題に対応できるようにしましょう。
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