看護学生にとって、実習日誌は学びを振り返り、臨床現場での成長を可視化する大切な記録です。しかし「日誌はデータ化されているのか」「指導者はどうやって全員分を確認しているのか」と疑問に思う方も多いでしょう。ここでは、実習日誌の管理方法や評価の仕組みについて解説します。
実習日誌は紙が主流だが電子化の動きも
多くの看護学校や大学では、いまだに紙媒体での日誌提出が主流です。学生は毎日の実習後にA4ノートや専用フォーマットに記録し、翌日の朝に指導者へ提出するケースが一般的です。
ただし近年はICT化が進み、学校によってはGoogleドキュメントや専用の学習支援システムを利用してオンラインで日誌を提出する取り組みもあります。これにより、複数の指導者が同時に確認でき、フィードバックも効率的になります。
評価の仕組み:指導者全員が関わる理由
実習評価は、特定の指導者だけではなく、病棟スタッフや複数の指導者が関与します。これは評価の公平性を保つためです。学生一人を一人の指導者だけが評価するのではなく、チーム全体で学生の成長を見守る仕組みになっています。
そのため、紙媒体の場合は確かに「ペラペラと日誌をめくりながら確認する」という場面があり得ます。電子化された場合は、データを共有しながら確認するため効率が高まります。
実際の運用例
例えば、ある大学病院では紙の日誌を用いながらも、重要な記録や評価は最終的にデータベースに入力し、教員と病棟で共有する体制をとっています。また、専門学校ではLINEのグループを活用して日誌の写真を提出し、指導者がコメントを返す簡易的なデジタル化を行っているケースもあります。
このように現場ごとに工夫がなされており、「紙のみ」か「完全デジタル化」かの二択ではなく、ハイブリッド型も多く存在しています。
学生が意識すべきポイント
- 提出形式にかかわらず、読みやすく簡潔にまとめることが大切
- 「事実」「考察」「学び」を明確に区別して書くと評価されやすい
- フィードバックを受けたら修正・反映し、次に活かす姿勢を見せる
特に紙の日誌では、指導者が限られた時間で目を通すため、見やすさや要点を押さえた記述が重要です。
まとめ
看護学生の実習日誌は、依然として紙媒体が主流ですが、電子化やハイブリッド型の導入も進んでいます。評価は複数の指導者が関わるため、紙なら一人一人が日誌をめくり、データ化されていれば共有システムを通じて確認します。学生としては形式にかかわらず、わかりやすく記録する姿勢と学びを深める意識が求められます。
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