簿記3級の経過勘定を理解するポイント|T字勘定での損益・繰越処理を解説

簿記

簿記3級を勉強していると、多くの人がつまずくのが「経過勘定項目」です。特にT字勘定において「損益」「前期繰越」「次期繰越」をどう書くのか分かりにくいと感じる方は少なくありません。この記事では、経過勘定の仕組みやT字勘定への記入方法を分かりやすく解説します。

経過勘定項目とは?

経過勘定とは、会計期間をまたいで発生する収益や費用を整理するための勘定科目です。代表的なものは次の通りです。

  • 前払費用(保険料・家賃などの前払い)
  • 前受収益(受取家賃・受取利息などを先にもらった分)
  • 未払費用(利息や手数料の未払い)
  • 未収収益(受取利息や家賃の未収分)

これらは期間の区切りごとに「当期のもの」と「次期以降のもの」を整理するために使います。

T字勘定での基本的な考え方

経過勘定のT字勘定には、期首に「前期繰越」、期末に「次期繰越」、当期の損益に振り替える場合は「損益」が登場します。これを理解すればスムーズに仕訳ができます。

例えば「前払保険料」の場合。

  • 期首:前期に払っていた分を「前期繰越」として記入
  • 期中:支払った保険料を追加で記入
  • 期末:翌期以降にかかる分を「次期繰越」として残す
  • 損益振替:当期分の費用を「損益」に振り替える

つまり、T字勘定は「開始時点の残高」「当期の動き」「期末の整理」を表す道具だと考えましょう。

損益と繰越の入れ方

「損益」は、費用や収益を最終的に損益計算書へ振り替えるために使います。例えば未払利息の場合、当期の利息費用は「損益」として処理されます。

「前期繰越」「次期繰越」は、貸借対照表に残すための処理です。期首に残っていた分を「前期繰越」、翌期に残す分を「次期繰越」として記入します。

イメージとしては。

勘定 借方 貸方
前払費用 前期繰越・支払 損益・次期繰越
未収収益 次期繰越・損益 前期繰越・受取

このように「費用系」と「収益系」で書き方が異なる点を押さえると混乱しにくくなります。

実際の仕訳例

例:1年分12,000円の保険料を12月に前払いした場合(決算期12月末)

  • 支払時:前払保険料 12,000 / 現金 12,000
  • 決算整理仕訳:損益 1,000 / 前払保険料 1,000 (1月分のみ翌期繰越)

このときT字勘定では、借方に「支払12,000、前期繰越0」、貸方に「損益11,000、次期繰越1,000」と記入するイメージです。

理解しやすくするコツ

経過勘定を理解するポイントは「費用・収益を正しい期間に対応させる」ことです。単なる勘定科目暗記ではなく、「これは翌期に持ち越す?それとも当期の費用・収益にする?」と考えると整理しやすくなります。

また、仕訳を書いたら必ずT字勘定に転記してみることで、繰越や損益の位置関係が自然と身につきます。

まとめ

経過勘定のT字勘定では、「前期繰越」「損益」「次期繰越」がセットで登場します。損益は当期の結果に振り替えるもの、繰越は貸借対照表に残すものと覚えるとスッキリ理解できます。

繰り返し練習しながら「どの期間の費用・収益なのか」を意識すると、簿記3級の決算整理仕訳やT字勘定も自然と理解できるようになります。

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