親会社株主に帰属する当期純利益の計算方法と連結会計の基本

簿記

簿記2級の連結会計において、「親会社株主に帰属する当期純利益」の計算方法について迷う方も多いかと思います。この記事では、親会社株主に帰属する当期純利益の算出方法を具体的に解説し、質問にある計算方法の疑問を解決します。

親会社株主に帰属する当期純利益の計算方法

連結会計において、「親会社株主に帰属する当期純利益」を計算するには、まず「全体の当期純利益」から「非支配株主に帰属する当期純利益」を差し引きます。これは、親会社の株主が受け取るべき利益部分を明確にするためです。

質問にあるように、全体の当期純利益が100,000千円で、非支配株主に帰属する当期純利益が20,000千円の場合、計算式は以下のようになります。

親会社株主に帰属する当期純利益 = 全体の当期純利益 – 非支配株主に帰属する当期純利益

つまり、100,000千円 – 20,000千円 = 80,000千円となります。このように、貸方と借方が関係するわけではなく、単純に差し引きの計算を行うだけです。

全体の当期純利益と非支配株主に帰属する当期純利益の関係

「全体の当期純利益」とは、親会社と子会社を含む全体の利益のことを指します。一方、「非支配株主に帰属する当期純利益」とは、親会社が所有していない株式部分に相当する利益のことです。この2つの金額を引き算して、親会社株主に帰属する利益を算出します。

質問の例では、100,000千円(全体の当期純利益)から20,000千円(非支配株主に帰属する当期純利益)を引いた80,000千円が親会社株主に帰属する当期純利益となります。

なぜ貸方と借方が混ざってしまうのか?

質問者が述べたように、貸方と借方が混ざるように思えてしまう理由は、簿記の基本的な仕訳の考え方が関係しています。簿記では、借方と貸方が常にバランスを取る必要がありますが、親会社株主に帰属する当期純利益の計算は、借方と貸方を使うものではありません。

「非支配株主に帰属する当期純利益」と「親会社株主に帰属する当期純利益」の計算は、利益の分配のための調整であり、仕訳としては、単に金額を差し引くことで求められるものです。そのため、貸方と借方の関係ではなく、単純な加減算が求められるのです。

まとめ:親会社株主に帰属する当期純利益の計算方法

親会社株主に帰属する当期純利益は、連結損益計算書における重要な項目であり、全体の当期純利益から非支配株主に帰属する当期純利益を差し引くことで求められます。計算式は非常にシンプルで、貸方と借方を使って計算するものではなく、利益の分配を調整するためのものです。

この計算方法を理解することで、連結会計における親会社株主の利益部分を正確に把握できるようになります。試験の際には、連結会計の基礎をしっかり理解し、問題を解く際には落ち着いて計算することが大切です。

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