簿記2級の問題における「商品保障引当金」について、実際にどのように計上すべきか悩んでいる方も多いでしょう。本記事では、商品保障引当金の計上方法とその仕訳に関する疑問について解説します。
商品保障引当金とは
商品保障引当金は、販売した商品に対する保証や修理などのために、将来発生が見込まれる費用をあらかじめ引当てておくための勘定科目です。例えば、商品の販売において無償修理サービスが提供されている場合、その修理費用を引当てておく必要があります。
商品保障引当金の仕訳の基本
問題で示された仕訳では、販売した商品の無償修理サービスにかかる費用が9,000円発生すると見積もられています。この場合、すでに引当金残高が1,000円あったため、差額の8,000円を引き当てる仕訳を行います。
具体的な仕訳は、以下の通りです。
- (借方)商品保障引当金繰入 8,000円
- (貸方)商品保障引当金 8,000円
2年かけて毎期計上するべきか?
質問者は「無償修理サービスが2年間提供されるので、2年かけて毎期費用を計上するべきでは?」という疑問を持っていますが、引当金の計上方法は基本的に販売時点での「発生見込み額」を一度に計上します。引当金を発生見込み額で一括計上し、その後実際に修理が発生する度にその費用を引き当てた額から差し引く方法です。
引当金残高が使える理由
次に「なぜ販売した当期に引当金残高が使えるのか?」という点についてですが、これは「引当金」という勘定科目が、販売時点で既に発生した費用に対して前もって準備しておくためのものだからです。したがって、販売した時点で予測される修理費用を引当金で計上し、その後に実際の費用を引き当てる形になります。
まとめ
商品保障引当金の計上は、将来の修理費用などを予測して一度に計上する方法が基本です。無償修理サービスのような保証が付いている場合、販売時点での発生見込み額を一括で計上し、その後の実際の費用に対して差し引いていきます。引当金残高をどのタイミングで使うかに関しては、発生見込み額に基づいた適切な処理が求められます。
コメント