簿記2級の工業簿記では、総合原価計算における仕損品の取り扱いが重要なポイントです。特に、仕損品に評価額がある場合や、加工費に関する処理方法については混乱することがあります。この記事では、仕損品の処理方法と、加工費の取り扱いについて詳しく解説します。
1. 仕損品の評価額がある場合の処理方法
まず、仕損品の評価額がある場合、その取り扱いは非常に重要です。仕損品は原則として、総合原価計算において直接材料費と加工費の両方を負担します。具体的には、仕損品が発生した時点で、材料費と加工費をそれぞれ仕損品に配賦します。
質問者が述べた通り、「仕損品は無視する」というアプローチは正確ではなく、仕損品の評価額がある場合、正しくその分の費用を処理する必要があります。
2. 加工費の取り扱いについて
問題となるのは、加工費の処理です。特に、仕損品の加工進捗度が不明な場合、どう計算すればよいかという点です。一般的に、加工費は仕損品の発生時点での進捗度に応じて配賦する必要があります。
進捗度が不明な場合、通常は加工費全体に対して平均的な進捗度を使用して処理を行います。したがって、進捗度が不明な場合でも「無視する」のではなく、仮の進捗度を適用して計算を進めることが必要です。
3. 実際の計算方法
総合原価計算において、仕損品の計算においては次の手順が必要です。
- 仕損品の評価額(材料費+加工費)を計算
- 仕掛品数量から仕損品数量を差し引く
- 残りの数量に対して材料費と加工費を配賦
- 加工費に関しては進捗度を適用
これにより、仕損品の評価額を正確に計算し、正しい費用配賦ができます。
4. まとめ
工業簿記の総合原価計算において、仕損品の処理は非常に重要です。仕損品に評価額がある場合、その費用は正確に計算する必要があります。加工費の処理に関しては、進捗度が不明でも平均進捗度を使用することで、適切に配賦できます。これにより、簿記の問題において仕損品や加工費を正確に処理することができます。
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