退職の際、上司が転職先に連絡することは違法か？

退職時に直属の上司の上層部から退職日を引き伸ばして欲しいと言われ、さらに転職先に入社日をずらせないか連絡をするように言われることがあるかもしれません。しかし、これは違法ではないか、またどのように対応すべきかについて解説します。

1. 退職の手続きにおける基本的なルール

まず、退職をする際には、会社の規定に基づいて退職届を提出し、必要な手続きを行うことが求められます。退職日は通常、会社と従業員が合意した日であり、会社が一方的に変更を求めることは原則としてできません。

退職手続きが進行中であっても、労働者が守るべき期限を守り、適切に手続きをすることが重要です。もし、退職日を引き延ばすことを強要された場合、それは不当な要求である可能性が高いです。

退職日の引き伸ばしを強要することは、労働法において不当な圧力となります。会社が一方的に退職日を変更することや、転職先に電話して入社日を変更するよう求める行為は、基本的に違法と考えられます。

労働契約において、労働者には退職をする権利があり、正当な理由がない限り、会社側はその権利を妨げることはできません。もし、会社から不当な圧力をかけられた場合、労働基準法に基づいて不当労働行為とみなされることがあります。

退職に関して不当な要求を受けている場合、労働基準監督署（労基署）に相談することができます。労基署は労働者の権利を守る機関であり、不当な要求や労働条件の違反について適切な指導を行います。

労基署に相談することで、会社との交渉が円滑に進む場合があります。もし、上司が転職先に連絡することを強制し、さらにそのことが労働者にとって困難を引き起こす場合、法的な支援を求めることができます。

退職日を引き延ばしたり、転職先に無断で連絡を取ったりすることは、違法である可能性が高いです。退職の手続きを進める際には、会社の規定を守りつつ、必要な場合は労働基準監督署に相談しましょう。

労働者としての権利を守るため、上司からの不当な要求には適切に対応し、必要な支援を受けることが大切です。法的な問題が生じた場合は、専門家に相談することも検討しましょう。