今回は、横浜支店と神戸支店間での取引に関する仕訳について、ある疑問にお答えします。横浜支店が商品を販売し、その代金を神戸支店が振出した約束手形で受け取るケースです。この場合、どのように仕訳すればよいのでしょうか。また、なぜ神戸支店の仕訳で『本店』が登場するのでしょうか。この記事では、この疑問に詳しく解説します。
取引の内容と仕訳の基本
まず、取引の内容を整理します。横浜支店が他社に商品を100,000円で販売し、その代金を60,000円は神戸支店振出しの約束手形で受け取ることにしました。残りの40,000円は掛け売りとして処理されます。この取引で重要なのは、神戸支店が振出した約束手形がどのように仕訳されるかです。
横浜支店では、この取引に関して『売上高』と『受取手形』を仕訳します。具体的には、売上高100,000円、受取手形60,000円、掛け売り40,000円となります。次に、神戸支店での仕訳ですが、ここで登場する『本店』という勘定科目が疑問を生じさせています。
神戸支店の仕訳における『本店』の意味
神戸支店の仕訳で、『支払手形 60,000 / 本店 60,000』という形で記帳されています。この場合、『本店』とは、実際に商品を販売した横浜支店を指します。本店集中計算制度を採用している場合、神戸支店の取引も本店の記帳に統合されるため、『本店』勘定が登場します。
具体的に言うと、神戸支店が横浜支店に対して約束手形で代金を支払ったことになりますが、この取引は本店を通じて管理されます。そのため、神戸支店の仕訳には『本店』が含まれ、これは本店集中計算制度に基づいた取引の処理方法です。
仕訳における注意点と考え方
『支払手形 60,000 / 本店 60,000』という仕訳がなぜこのように記載されるかを理解するためには、まず本店集中計算制度の特徴を知っておくことが重要です。本店集中計算制度では、全ての取引が本店に集約されるため、支店間でのやり取りや支払手形などの取引も本店の帳簿に反映されます。
そのため、神戸支店が支払手形を振り出す際の仕訳には『本店』が含まれるのです。この仕訳は、神戸支店が独自に取引を行ったのではなく、全て本店を経由して管理されていることを意味します。
まとめ
横浜支店と神戸支店の取引に関して、仕訳方法に関する疑問を解決するためには、本店集中計算制度の理解が重要です。神戸支店の仕訳で『本店』勘定が登場するのは、全ての取引が本店を通じて管理されているためです。このような仕訳を正確に理解し、適切に記帳を行うことが、会計処理の精度を高めることに繋がります。
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