高校生や大学生にとって、アルバイトの退職手続きは初めてのことが多く、EHR(電子退職届)の記入方法や有給消化のタイミングに戸惑う人も多いはずです。この記事では、吉野家などのチェーン店でバイトをしていて、有給休暇を残したまま円満に退職したいと考えている人のために、EHRの正しい入力方法や注意点を詳しく解説します。
EHRにおける「最終勤務日」と「退職日」の違い
まず、「最終勤務日」と「退職日」は異なる概念であることを理解しましょう。「最終勤務日」とは実際に出勤する最後の日で、「退職日」は会社との雇用契約が終了する日、つまり有給休暇をすべて使い終えた日です。たとえば、有給が5日残っている場合、最終勤務日の翌日から5日間を有給に充てた後、その翌日が正式な退職日となります。
吉野家のEHRに「退職年月日より前の日付を設定してください」と表示されるのは、「最終勤務日」が「退職日」より後の日付になってしまっていることが原因です。退職日を先に決めた上で、それより前の日付を最終勤務日として設定すればエラーは解消されます。
退職時の有給休暇の使い方とルール
半年以上働いているアルバイトには、労働基準法に基づき年次有給休暇が付与されます。退職時に残っている有給休暇は、退職前に申請することで消化できます。会社は基本的にこれを拒否することはできず、本人が希望する日程に基づいて取得するのが原則です。
たとえば、「最終勤務日を8月25日」「有給が3日分残っている」場合、「退職日=8月28日」と設定するのが正しい流れです。このようにスケジュールを逆算して、EHRに入力すれば問題は起こりません。
具体的なEHRの入力手順と例
実際のEHR入力で迷いやすいポイントを以下に整理します。
- 退職年月日:有給を含めた雇用契約終了日(例:2024年8月28日)
- 最終勤務日:最後に実際に出勤する日(例:2024年8月25日)
このように「最終勤務日 < 退職日」になるように入力するのがポイントです。入力時にエラーが出る場合は、日付の順序を再確認しましょう。
店長への相談と伝え方のポイント
退職や有給消化の話は、店長との関係性によって話しにくい場合もありますが、きちんと伝えることが重要です。おすすめの伝え方は、以下の通りです。
「〇月〇日を最終勤務日として、残っている有給を〇日間消化し、〇月〇日を退職日としたいと考えています。」と明確に伝えると、店長もEHRの確認がスムーズになります。
また、有給の残日数がわからない場合は、事前に確認を取ってからスケジュールを立てましょう。
退職時の注意点とマナー
退職時は、有給の消化やEHRの記入だけでなく、制服やマニュアルなどの返却、最終日までの勤務態度なども大切です。退職後に再び別のバイト先での面接で「前の職場でどうだったか」が聞かれることもあるため、社会人としてのマナーを意識しましょう。
また、最終日に感謝の気持ちを一言でも伝えると、良い印象を残すことができ、トラブルも起きにくくなります。
まとめ
アルバイト退職時の「最終勤務日」と「退職日」の違いを正しく理解し、EHRの入力を行えば、エラーやトラブルなく手続きが完了します。有給休暇の正しい消化方法も含めて、事前にスケジュールを組み、店長とも円滑にコミュニケーションを取ることが、スムーズな退職への鍵となります。
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