新リース会計の実施に際して、各部署が関与する洗い出し工程については、計画的かつ効率的に進める必要があります。しかし、システムに点在するデータをどのように抽出し、整理していくかが課題となります。本記事では、洗い出し工程の手順やそれにかかる時間、担当者の分担について解説します。
1. 洗い出し工程の全体像
新リース会計の導入における洗い出し工程は、大きく分けて3つの段階に分かれます。まずは、抽出手順を考える工程、その後実際にデータを抽出する工程、そしてその後の見直し工程です。これらの工程がどのように進行し、どれくらいの時間を要するのかを見ていきましょう。
2. 抽出手順を考える工程
抽出手順を考える工程では、どのシステムからどのデータを取得するかを洗い出し、効率的にデータ抽出ができるように計画を立てます。この工程は、システムごとのデータの特性や抽出方法を理解することが求められます。通常、1〜2日程度で完了することが多いですが、データの複雑さやシステムの数によっては、もっと時間がかかる場合もあります。
3. 実際にデータを抽出する工程
データの抽出作業では、実際にシステムから必要なデータを取り出し、リスト化します。この工程では、データの整合性や漏れがないかを確認しながら進める必要があります。抽出作業には、2〜3日程度の時間を要することが一般的ですが、システムによる作業負担の違いにより時間が前後する可能性もあります。
4. 見直し工程
見直し工程では、抽出したデータに間違いや漏れがないかを再確認し、必要な修正を加えます。また、この段階でデータの重複や不整合が発見されることもあるため、慎重にチェックすることが大切です。見直し作業は、1〜2日程度で完了することが多いです。
5. 担当者の分担について
洗い出し工程では、①抽出手順を考える工程と②実際にデータを抽出する工程を1人で担当するのは、実務的には過負荷になる可能性が高いです。これらの工程はそれぞれ異なるスキルを必要とし、十分な確認作業を行うためには複数人での分担が推奨されます。また、③見直し工程も他の担当者と協力しながら進めることが望ましいです。
6. まとめ
新リース会計の洗い出し工程は、段階的に進めることで効率的に実施することが可能です。特に、抽出手順を考える工程とデータ抽出工程を同一担当者が行うのは負担が大きいため、チームでの協力が重要です。各工程の所要時間はデータの複雑さやシステムによる影響を受けますが、全体で1週間前後を見込むと良いでしょう。
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