会社の定款は法人の基本的な規則を定めた重要な書類であり、設立時に公証役場で認証を受け、法務局に登記されます。万が一、定款を紛失してしまった場合、どのように対処すればよいのでしょうか?
定款の再作成手続きの流れ
定款を紛失した場合、まずは以下の手順で再作成を検討しましょう。
- 登記簿謄本の取得:登記簿謄本には会社の基本情報が記載されています。これを基に定款の内容を再構築します。
- 過去の株主総会議事録の確認:定款変更の履歴や内容を確認するため、過去の株主総会議事録を調査します。
- 新たな定款の作成:収集した情報を基に、新たな定款を作成します。
- 株主総会の開催:新たな定款を株主総会で承認を得ます。株式会社の場合、特別決議が必要です。
- 変更登記の申請:定款変更が登記事項に該当する場合、法務局に変更登記を申請します。
定款の取得方法
定款を再作成する前に、以下の方法で定款の内容を確認することができます。
- 公証役場での取得:株式会社設立時に定款を認証した公証役場にて、原始定款の謄本を交付請求できます。保管期間は20年間です。
- 法務局での閲覧:法務局では、登記申請時に提出された定款の写しを閲覧することができます。保管期間は5年間です。
- 専門家への確認:会社設立時に登記手続きを依頼した司法書士や行政書士などの専門家が、定款の写しを保管している場合があります。
合同会社の場合の注意点
合同会社の定款は、設立時に作成されますが、公証役場での認証は不要です。そのため、原始定款の取得はできません。合同会社の場合も、登記簿謄本や過去の議事録を基に定款を再作成する必要があります。
まとめ
定款は会社の根幹を成す重要な書類です。紛失した場合でも、登記簿謄本や過去の議事録を基に再作成が可能です。早急に対応し、会社の信用を保つためにも、専門家に相談することをおすすめします。
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