簿記の製造間接費配布の仕組みと仕訳の理解

簿記

簿記の製造間接費に関する問題で、製造間接費を配布基準に基づいてどのように仕訳すべきか悩むことはよくあります。今回は「直接作業時間を配布基準として製造間接費を予定配布する」方法について、なぜ仕掛品と製造間接費の仕訳がどのように成り立つのかを解説します。

製造間接費の予算と配布基準

製造間接費を直接作業時間に基づいて配布する方法では、まず製造間接費の予算額が決まります。この例では、製造間接費の予算が17,220,000円、年間の総直接作業時間が9,840時間となっています。配布基準として、これらの数値を基に1時間当たりの製造間接費を計算します。

1時間当たりの製造間接費の計算

予算額17,220,000円を総直接作業時間9,840時間で割ることで、1時間当たりの製造間接費が計算できます。これにより、1時間当たりいくらの製造間接費を配布するのかが分かります。計算式は次の通りです。

1時間当たり製造間接費 = 17,220,000円 ÷ 9,840時間 = 1,749円

つまり、1時間の作業に対して1,749円の製造間接費が配布されることになります。

当月の作業時間に基づいた製造間接費の配布

次に、当月の直接作業時間が810時間である場合、その月の製造間接費は、810時間に1時間当たりの製造間接費を掛け合わせて算出されます。計算式は次の通りです。

当月の製造間接費 = 1,749円 × 810時間 = 1,417,500円

この金額が、当月の製造間接費として配布されます。

仕訳の理解と仕掛品の計上

最後に、配布された製造間接費を仕訳に記入する際、仕掛品の勘定科目が使われます。仕掛品は製造途中の製品を表しており、製造間接費が配布されることで、仕掛品に対するコストが増加します。そのため、仕訳は「仕掛品 1,417,500円 / 製造間接費 1,417,500円」という形になります。

この仕訳により、仕掛品に製造間接費が適切に配布されることが分かります。

まとめ: 製造間接費の配布方法と仕訳

製造間接費を直接作業時間に基づいて配布する方法では、予算額と作業時間を基に1時間当たりの製造間接費を計算し、その金額を配布します。仕訳としては、仕掛品に製造間接費を計上することにより、製品のコストが正確に反映されます。仕訳の仕組みを理解することが、簿記の勉強には重要です。

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