英検準2級の過去問に取り組んでみて、自分の得点から合格の可能性を判断するのはとても大切なステップです。しかし、英検は単純な得点の合計ではなく、スコア制(CSEスコア)を採用しているため、正答数だけでは合否が判断しにくい仕組みになっています。本記事では、英検準2級のスコア配分や合否の基準について詳しく解説し、ご自身の現在地を客観的に把握する手助けをします。
1. 英検準2級の試験構成と配点
英検準2級の一次試験は、リーディング・リスニング・ライティングの3技能で構成され、それぞれが均等な割合(各技能650点満点)で評価され、合計1950点満点となります。CSEスコアという標準化されたスコアで評価されるため、単純な正答数とは異なる点に注意が必要です。
たとえば、リーディングで10問正解、リスニングで15問正解でも、それが何点になるかは単に1問=何点という配分ではなく、問題の難易度や全体の正答率などを基にスコアが調整されます。
2. 合格基準と必要なCSEスコア
英検準2級の合格基準は、一次試験で総合スコア1520点以上(満点1950点)を取ることです。つまり、3技能の合計がこの基準を上回れば合格となります。各技能におけるスコアの偏りがあっても、合計点で基準を満たせば合格できます。
したがって、リーディングやリスニングの正答数が少なめでも、ライティングで高得点を取ることで全体を押し上げ、合格ラインに届く可能性はあります。
3. 実例:スコア分布と合格の可能性
例えば、リーディング10/30、リスニング15/30、ライティングがほぼ満点であった場合、以下のようなスコアになる可能性があります。
- リーディング:約460〜500点
- リスニング:約500〜530点
- ライティング:約600〜630点
これらを合計すると、1560〜1660点程度になり、合格基準(1520点)を超える可能性があります。つまり、リーディングやリスニングが低得点でも、ライティングで高得点を取れれば、合格は十分に見込めるのです。
4. 自己採点時の注意点
過去問の自己採点で気をつけるべきなのは、「正答数=スコア」ではないという点です。特にライティングは内容・構成・文法・語彙の4観点で採点され、各観点に1〜4点の評価がつきます。これらの合計がCSEスコアに換算されるため、たとえ一部ミスがあっても高得点を得ることは可能です。
また、リーディングやリスニングも試験回によって難易度が異なり、正答率に応じてスコアが調整されるため、自己採点では低得点でも、実際のCSEスコアでは高評価がつくこともあります。
5. まとめ
英検準2級の合否は、単純な正答数では判断できないCSEスコア制によって決まります。リーディングやリスニングで得点が伸び悩んだとしても、ライティングで高得点を取ることで合格できる可能性は十分にあります。特にライティングは配点比率が高いため、丁寧な対策と練習が鍵です。落ち込まず、スコアの仕組みを理解しながら、自分の強みを活かした受験を目指しましょう。