簿記3級を独習中の方からの質問に関して、費用の前払いに関する仕訳について解説します。具体的には、家賃の前払いに関して、どのように仕訳を行うべきかについて詳しく説明します。
前払家賃の仕訳について
前払家賃は、将来の期間にわたって支払われる費用を前もって支払う場合に発生します。質問者のケースでは、家賃1年分(12万円)を11月に支払い、決算が3月末の場合の仕訳を考えます。
11月1日の仕訳
まず、11月1日に家賃1年分の12万円を支払った場合の仕訳は次のようになります。
借方: 前払家賃12万円、貸方: 現金12万円
3月31日の仕訳
決算日(3月31日)において、前払家賃のうち、実際に経費として計上されるべき部分(5万円)を処理します。この場合、5ヶ月分(11月〜3月)の家賃が経費に計上されることになります。
借方: 支払家賃5万円、貸方: 前払家賃5万円
4月1日の仕訳
次に、4月1日に残りの家賃7万円を前払家賃として振り替える仕訳です。この段階で、残りの前払家賃が次の期間(4月以降)に振り分けられます。
借方: 前払家賃7万円、貸方: 支払家賃7万円
月々の仕訳
毎月の仕訳として、月々1万円ずつ支払家賃を前払家賃から振り替える仕訳が行われます。
借方: 支払家賃1万円、貸方: 前払家賃1万円
最初に「支払家賃」で計上する場合について
質問者が心配しているように、最初に「支払家賃」として計上する場合ですが、前払家賃として最初に計上し、経費を按分していくことが正しい仕訳方法です。最初に支払家賃として計上することは誤りとなります。
まとめ
このように、費用の前払いに関する仕訳は、最初に前払家賃として計上し、決算期ごとに按分して支払家賃として処理します。簿記3級ではこのような基礎的な仕訳をしっかりと理解することが重要です。質問者のケースにおいても、上記の仕訳方法を適用すれば問題はありません。