型枠大工の仕事では、コンクリート打設を行う際の打ち継ぎ作業が重要です。特に高さのある壁を作る際、1回目と2回目の打設のジョイント部はしっかりとした補強が求められます。本記事では、打ち継ぎ部分の枠加工方法やジョイント部の補強について、具体的な方法とその理由を解説します。
1. 2mの高さの壁の打ち継ぎ作業
2mの高さの壁を作る場合、1回目のコンクリートを1mの高さで止め、その後2回目を継ぎ足していきます。このような場合、枠の加工方法にはいくつかの選択肢があります。まず、1回目の枠の縦サンギを控えて2回目のサンギを下に伸ばす方法があります。この方法は、強度を高めるために縦サンギの継ぎ目をしっかりと合せ、ジョイント部分に無理がかからないようにするためです。
また、1回目のサンギを伸ばして、2回目のサンギを控える方法もあります。この方法は、2回目の打設が行いやすく、枠組みの強度を保ちつつ作業がスムーズに進むための方法です。
2. ジョイント部の補強について
ジョイント部を補強するためには、まず1回目と2回目のサンギの合わせ方が重要です。ゼロで縦のサンギを打ち、ジョイント部分をベニヤなどで補強する方法が一般的です。この補強方法は、コンクリートが固まる前にしっかりとサポートを提供し、ジョイント部にかかる圧力を分散させる効果があります。
また、固める際には、ジョイント部にたてじを追加することが重要です。これにより、2回目のコンクリートの重みをしっかりと支えることができ、ジョイント部が安定します。
3. 打ち継ぎ部分の強度を高める工夫
打ち継ぎ部分の強度を高めるためには、サンギをしっかりと合わせることが基本ですが、それだけでは不十分なこともあります。特に高い壁の場合、コンクリートの圧力が強くなるため、サンギの間隔やジョイント部の補強に工夫が必要です。
サンギの間隔を均等に保ち、ジョイント部に補強材を追加することで、コンクリート打設中の圧力をうまく分散させ、破損を防ぐことができます。また、枠の補強材としてベニヤ板や鉄筋を使う方法も効果的です。
4. 最終的なジョイント部の状態と仕上がり
最終的に、1回目と2回目のジョイント部がしっかりと仕上がっていれば、後の作業がスムーズに進みます。ジョイント部がしっかりと補強されていないと、コンクリートが固まる過程でずれやひび割れが発生しやすくなります。特に高さのある壁の場合、ジョイント部の強度が全体の耐久性に大きく影響します。
そのため、打ち継ぎの際は必ずしっかりと補強を施し、後で問題が起きないようにします。
5. まとめ
型枠大工にとって、コンクリート打設の打ち継ぎ作業は非常に重要な部分です。1回目と2回目のジョイント部をしっかりと補強し、縦サンギや補強材を適切に使うことで、強度を高め、コンクリートの仕上がりを安定させることができます。また、ジョイント部にたてじを追加することによって、作業中の圧力を分散させ、強度をさらに強化することが可能です。