簿記2級の連結会計における非支配株主持分と利益剰余金の関係について

簿記

簿記2級の連結会計において、非支配株主持分がある場合に未実現利益を実現する際、利益剰余金を使用する理由について疑問を持つ方が多いかもしれません。この記事では、なぜ利益剰余金を使用するのか、仕訳の流れを追いながらその理由を解説します。

連結会計における未実現利益の処理

連結会計では、親会社と子会社間の取引で発生した未実現利益を処理する必要があります。未実現利益は、例えば親会社が子会社から商品を購入し、まだ子会社がその商品を外部に販売していない場合に発生します。この利益を実現するためには、親会社側の利益に修正を加える必要があります。

通常、未実現利益は親会社と子会社間の取引によって発生するため、グループ全体で見ると実際には利益が確定していません。このため、未実現利益を利益剰余金として処理することが求められます。

非支配株主に帰属する当期純利益の取り扱い

非支配株主に帰属する当期純利益は、親会社に帰属する当期純利益とは別に処理されるべき項目です。この利益は親会社の利益とは別に計上され、連結財務諸表においては非支配株主持分として表示されます。

そのため、非支配株主の利益を修正する場合、利益剰余金を使用することになります。なぜなら、親会社に帰属する利益は利益剰余金として管理されるため、連結決算において親会社側の利益を修正する必要があるからです。

仕訳ルールに基づく利益剰余金の使用

具体的な仕訳としては、過年度に発生した未実現利益を修正するために、「非支配株主持分/利益剰余金」として仕訳を記入します。これは、親会社に帰属する利益が修正されることで、非支配株主に帰属する利益も調整されるためです。

この処理は、連結会計において利益剰余金を使用することで、グループ全体の利益の一致を図ることができるため、重要な処理です。

まとめ

簿記2級の連結会計における未実現利益の実現処理において、利益剰余金を使用する理由は、親会社に帰属する利益を調整するためです。非支配株主に帰属する当期純利益は、親会社の利益と別に取り扱う必要があり、これを修正するためには利益剰余金を使用することが適切な方法となります。仕訳の理解は重要ですが、その背後にある理論を理解することで、より深い理解が得られるでしょう。

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