簿記1級を学ぶ中で、「一括法」や「区分法」といった用語が出てくることがあります。これらの用語は、購入価額を取得価額としてどのように計上するか、またそれに伴う有価証券の処理方法に関連しています。ここではその意味について解説します。
一括法と区分法とは
「一括法」と「区分法」は、主に有価証券を取得した際にその購入価額をどのように扱うかの方法です。
- 一括法 – 一括法は、購入した有価証券全体の取得価額を一度にまとめて計上する方法です。たとえば、複数の銘柄を購入した場合、それぞれの個別銘柄を区別せず、まとめて購入価額を計上します。
- 区分法 – 区分法は、個別の有価証券ごとに取得価額を区分して計上する方法です。購入した銘柄ごとに価額を分け、各銘柄に対して個別に取得価額を計上します。
有価証券の処理と「通常の有価証券」との関係
有価証券の処理は、簿記1級の試験でも重要な部分です。通常の有価証券とは、企業が保有している株式や債券などの金融商品で、これらは売買目的で保有することが多いです。
- 有価証券の取得価額 – 有価証券は、購入した際の金額(購入価額)が取得価額として計上されます。これには一括法や区分法で計上される価額が含まれ、簿記の処理方法に応じて仕訳が行われます。
- 有価証券の評価方法 – 評価方法としては、売買目的であれば市場価格で評価されることが一般的ですが、一括法や区分法を適用することで、会計処理に一貫性を持たせることができます。
試験における「一括法」や「区分法」の出題について
簿記1級の試験では、これらの方法がしっかりと理解できているかが問われます。
- 一括法の出題例 – 例えば、複数の有価証券を購入した場合に、それぞれの取得価額をまとめて計上するケースが出題されることがあります。この場合、購入価額を一括して計上し、仕訳を行います。
- 区分法の出題例 – 区分法では、各銘柄ごとに取得価額を区分して計上します。出題例としては、個別銘柄ごとに取得価額を計上し、それを仕訳する問題が考えられます。
まとめ
簿記1級で学ぶ「一括法」と「区分法」は、有価証券を購入する際にその取得価額をどのように扱うかを示す方法です。試験では、これらの方法に基づいて正しく処理できるかが問われます。試験準備をする際は、それぞれの方法の特徴をしっかり理解し、実際の問題を通じて適用方法を学びましょう。