簿記二級の問題で「外注加工賃」に関連する仕訳に悩んでいる方が多いです。特に、外注業者から加工品を受け入れた際の仕訳や、無償で素材を引き渡した場合の仕訳について疑問が生じることがあります。この記事では、この問題を解説し、外注加工賃の計上方法や素材の無償引き渡しに関する仕訳について詳しく説明します。
外注加工賃の仕訳について
まず、外注加工賃とは、企業が他の業者に加工を依頼する際に支払う費用です。この費用は、製品の完成に必要な外部の労力やサービスに対する対価となります。簿記の問題では、外注加工賃の支払いや計上に関する仕訳が問われることが多いです。
例題のケースでは、外注業者に400,000円の外注加工賃を支払うことになっており、この金額が請求書で提示されています。支払期日が来月末であるため、支払義務は発生していますが、現時点では支払いは行っていません。
問題の仕訳：仕掛品と買掛金
解答における仕訳は、「仕掛品 400,000円 / 買掛金 400,000円」となっています。この仕訳は、外注業者に対して支払義務が発生したことを示しています。
外注加工賃は、製造途中の未完成品に対する費用として「仕掛品」として計上します。また、支払期日が後日であるため、支払義務は「買掛金」として計上されます。このように、外注加工賃を支払うための仕訳は「仕掛品」と「買掛金」を使うことが一般的です。
無償で素材を引き渡した場合の仕訳
質問者は、素材1,300,000円を外注業者に無償で引き渡したことを述べています。この点について、仕訳にどう反映させるかが悩みの種です。
実は、無償で素材を引き渡した場合、その素材は「仕掛品」の一部として扱われるべきですが、問題文において「外注加工賃を計上する問題」であるため、素材の無償引き渡しに対する仕訳は求められていません。外注加工賃の計上が主題であり、素材の引き渡しに関しては、別途仕訳として考慮する必要がない場合が多いのです。
外注加工賃の計上に関する正しい認識
外注加工賃に関連する仕訳で重要なのは、「外注業者に支払う費用」をしっかりと「仕掛品」として計上することです。素材の無償提供は、外注加工賃の計上とは直接的には関係しないため、基本的には外注加工賃のみを処理すれば問題ないという認識で進めていきましょう。
実際の業務では、素材の引き渡しについて別途仕訳を行うことがありますが、この問題においては外注加工賃に焦点を当てて解答を進めることが重要です。
まとめ
簿記の問題において外注加工賃を計上する際、無償で素材を引き渡した分の仕訳について悩むことがありますが、この場合、外注加工賃の仕訳には素材の引き渡しは関係ありません。外注加工賃を支払うための仕訳は「仕掛品」と「買掛金」で十分です。
問題の趣旨をよく理解し、外注加工賃の仕訳に集中することで、他の関連する要素をうまく整理できます。簿記の学習では、仕訳の基本的な考え方をしっかりと押さえることが、試験において重要なポイントとなります。
