日商簿記3級の貸倒引当金の仕訳:受取手形と売掛金の貸倒引当金の処理方法

簿記

日商簿記3級の試験では、貸倒引当金を適切に処理することが求められます。しかし、試験問題によっては、参考書に載っていないような問題に直面することがあります。特に、受取手形と売掛金に対する貸倒引当金をどのように仕訳するかに関して疑問が生じることがあります。この記事では、貸倒引当金の仕訳方法について詳しく解説します。

貸倒引当金とは?

貸倒引当金は、企業が売掛金や受取手形などの債権について、将来的に回収不能になるリスクに備えて計上する費用のことです。実際に債権が回収不能となった場合、その金額を引き当てるために事前に設定しておくものです。

この引当金は、企業が将来の損失に備えるための準備金として、貸借対照表の負債に計上されます。借方には費用(貸倒引当金繰入額)、貸方には貸倒引当金が計上されることが一般的です。

受取手形と売掛金に対する貸倒引当金の計上方法

日商簿記3級の試験問題でよく出題されるのが、売掛金や受取手形に対する貸倒引当金の設定です。試験問題では、「売掛金」と「受取手形」の期末残高に対して一定の割合で貸倒引当金を設定するように指示されることがあります。

例えば、問題に「受取手形と売掛金の期末残高に2%の貸倒引当金を設定する」と記載されている場合、売掛金と受取手形それぞれに対して、設定された割合(ここでは2%)を掛け算して貸倒引当金を算出します。

仕訳の具体例と解説

実際に試験問題でよくあるのは、受取手形と売掛金について、貸倒引当金を別々に設定する形式です。以下に具体例を示します。

(借)売掛金 1,000,000円(貸)売上 1,000,000円(例:商品を掛けで販売した場合)

次に、貸倒引当金を設定します。仮に売掛金と受取手形がそれぞれ1,000,000円であり、貸倒引当金率が2%の場合、以下のように仕訳します。

(借)貸倒引当金繰入額 20,000円(貸)貸倒引当金 20,000円

この場合、売掛金1,000,000円に対する貸倒引当金が20,000円(1,000,000円 × 2%)となります。

問題の形式と仕訳の記入方法

質問者が直面した問題では、受取手形と売掛金それぞれに貸倒引当金を記入する形式となっています。これは、受取手形と売掛金が別々に管理されているため、それぞれの残高に対して個別に貸倒引当金を設定する必要があるためです。

具体的な仕訳は以下のように記入します。

(借)受取手形 1,000,000円(貸)売上 1,000,000円

(借)貸倒引当金繰入額 20,000円(貸)貸倒引当金 20,000円(受取手形に対する引当金)

(借)売掛金 1,000,000円(貸)売上 1,000,000円

(借)貸倒引当金繰入額 20,000円(貸)貸倒引当金 20,000円(売掛金に対する引当金)

まとめ

日商簿記3級の試験では、受取手形や売掛金に対する貸倒引当金を正しく仕訳することが求められます。貸倒引当金は、売掛金や受取手形に対して一定の割合を適用し、別々に記入する必要があります。この仕訳の理解を深め、試験問題に備えましょう。

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