2025年の公認会計士短答式試験を目指して学習を進める中で、管理会計や財務会計の進度に応じて「コントレはいつ始めるべきか？」「理論は計算が終わってからでいいのか？」といった悩みを抱える受験生も多いのではないでしょうか。本記事では、今の学習段階を踏まえた適切な戦略と、理論・応用演習の効果的な進め方を、具体的な例とともに解説します。
コントレ（コンプリートトレーニング）はいつ始めるべきか？
コントレは計算力の応用や本試験形式の演習として非常に有効な教材です。例題と基本問題が概ね理解できている段階で、少しずつ取り組むのが理想です。
たとえば、管理会計でCVP分析や標準原価計算の例題を8割以上スムーズに解けるようになった場合、コントレに着手することで、時間配分や初見問題への対応力を養うことができます。
計算に集中するメリットと限界
計算分野を優先的に進めることで、土台となるスキルが固まり、今後の問題演習に自信を持てるようになります。特に短答試験では計算の比率が高く、早期に手を動かす習慣をつけておくことが得点力に直結します。
しかし、計算だけに偏りすぎると、「理論問題に対応できない」「計算根拠を説明できない」といった壁に直面することも。理論は“計算力の根拠”として機能するため、学習のバランスが重要になります。
理論学習はいつから始めるべきか？
理論の学習は、遅くとも試験の3〜4か月前には本格的に始めるのが望ましいです。理論は記憶が重要になる分野なので、計算に比べて後回しにしがちですが、定着には繰り返しが必要です。
たとえば、財務会計の理論で「連結の範囲」や「資産の認識基準」などは、計算で理解したことを文章として表現できるようにする必要があります。このような理論と計算の“橋渡し”を意識することで、理解が深まり、点にもつながります。
計算と理論をどう両立させるか？
おすすめの方法は、1日の中で計算と理論を交互に取り入れる「ブロック学習法」です。午前中に計算演習、午後に理論の復習といったリズムを作ることで、集中力を維持しながらバランスよく学習を進められます。
また、例題を解く際に「この問題の理論的背景は？」と考えるクセをつけることで、理論と計算のリンクが自然に行えるようになります。
実例：学習の進度と取り組み方
【実例1】Aさんは、9月時点で管理と財務の例題を一通りこなし、問題集を進めながら週1回コントレを導入。12月から理論暗記を始め、3月には模試で理論7割を安定して得点。
【実例2】Bさんは計算に集中しすぎて理論を1月から始めたが、記憶が追いつかず直前期に詰め込みになり、理論分野での得点が伸び悩んだ。
まとめ：戦略的に段階を踏んだ学習がカギ
2025年短答試験を目指すうえで、コントレや理論に取り組むタイミングは学習効率に直結します。例題が定着しているなら、早めにコントレに着手し、理論は段階的に並行学習を進めるのがベストな戦略です。
「今どこまで理解できているか」を正確に把握し、自分に合ったペースで着実にステップアップしていきましょう。
