派遣社員として働いていた方が、別の派遣会社経由で新しい職場に就職した場合、以前の派遣会社に転職先の情報が知られてしまうのではないかと不安に思う方もいるかもしれません。この記事では、派遣社員の転職情報が外部に伝わる可能性や、個人情報の取り扱いについて、実際の制度とともに解説します。
基本的に「転職先が元の派遣会社に知られることはない」
原則として、派遣社員が別の派遣会社経由で新たな仕事に就いた場合、その情報が元の派遣会社に伝わることはありません。日本の個人情報保護法により、雇用者や派遣会社が得た情報を第三者に無断で共有することは禁じられています。
つまり、あなたが新しい派遣会社で仕事を始めても、以前の派遣会社にはその情報を知る術が基本的にはありません。例外は、本人の同意がある場合のみです。
派遣業界内の情報共有は行われている?
一部では、「派遣会社同士で情報共有がされているのでは?」という噂もありますが、これは事実ではありません。たとえ大手同士であっても、企業間で登録者の転職情報をやりとりすることは法律で制限されています。
ただし、ごく稀に以下のような例外的なケースで知られる可能性はあります。
- 同じ派遣先企業内で人事部が元の派遣元に連絡を取るケース
- 紹介予定派遣などで直接雇用前提だった場合の照会
- あなた自身が転職先で以前の派遣会社について話してしまった場合
しかし、これらはあくまでイレギュラーであり、通常の転職活動において問題となることはほとんどありません。
社会保険や雇用保険の履歴でバレることはある?
転職時に心配されるのが、雇用保険の被保険者記録や、社会保険の加入履歴です。これらの情報は「ハローワーク」や「年金事務所」などの行政機関に記録されますが、派遣会社が他社の履歴を照会することはできません。
ただし、新しい派遣会社があなたの履歴を確認する目的で前職の在籍確認を行う場合は、前の会社に連絡が行く可能性があります。この場合でも、前の派遣先にバレるわけではありません。
実例:元の派遣会社に知られることはあるのか?
事例1: 派遣社員Aさんは、A社で派遣勤務終了後、B社経由で別企業に転職。元の派遣先企業は全く異なる業種で、情報が伝わることはなかった。
事例2: 派遣社員Bさんは、元の派遣先企業と新しい派遣先企業が同じグループ企業であり、部署間の噂で知られてしまった。ただしこれは社内ネットワークの例外的事案。
このように、通常の転職活動において、元の派遣会社や派遣先企業に情報が伝わることは極めて稀であり、安心して活動を進めて問題ありません。
転職時に意識したい個人情報とプライバシーの管理
新しい職場で前職のことを話す際には、次の点に注意しておくと安心です。
- 元の派遣先や派遣会社の社名を出さない(必要な場合を除く)
- 登録情報の取り扱いを確認する
- 新しい派遣会社に在籍確認をしないように伝える
また、就業開始後の連絡や書類のやり取りも含めて、プライバシーを守ることが転職活動では重要です。
まとめ:転職情報は基本的に共有されないので安心を
派遣社員が別の派遣会社経由で就職した場合、その情報が前の派遣会社に伝わることは基本的にありません。個人情報保護法によって、あなたの転職情報が無断で共有されることは違法とされています。
特別なケースや自己開示を除けば、過去の派遣元や派遣先に転職先が知られることはないので、安心して次のステップへ進みましょう。