人生で初めての就労、そして派遣社員としての面接は誰にとっても緊張するものです。特に発達障害(境界知能・ADHDなど)をお持ちの方にとっては、「自分に何ができて、何が難しいか」を伝えることに不安を感じるかもしれません。しかし、誠実に自分の得意・不得意を伝えることは、職場で無理なく働くためにも非常に大切です。
不得意なことを伝えるのは悪いことではない
面接で「ピッキング作業よりも梱包のほうが得意です」と伝えることは、マイナスにはなりません。むしろ、自分の特性を理解して仕事に対する意欲を持っているという点で好印象を与える可能性があります。
企業側も「この人がどの作業で力を発揮できるか」を知ることができれば、適材適所で配置しやすくなります。最初から全てが完璧である必要はありません。むしろ、率直に自分の特徴を伝えたほうが、働きやすさにも繋がるのです。
好印象を与える伝え方の工夫
例えば以下のような伝え方はおすすめです。
「私は梱包の作業に特に集中力を発揮できます。ピッキングは得意ではありませんが、必要な場面ではできる範囲で努力します。」
このように、得意な分野を前向きに伝えた上で、苦手な部分についても前向きな姿勢を見せることで、相手に「協調性のある人」「責任感のある人」という印象を与えられます。
障害者手帳についての扱いと配慮
障害者手帳がまだ申請中である場合、面接時に「申請中」であることを伝えることは問題ありません。企業によっては、採用後に手帳の写しを提出することで、障害者雇用枠や配慮が受けられる場合もあります。
また、手帳の有無にかかわらず、「こういう配慮があると働きやすいです」といった具体的な例(例:指示は一度に一つずつお願いしたい、静かな環境が集中しやすいなど)を伝えておくことも有効です。
派遣社員としての働き方と職種の選び方
派遣社員は比較的、希望に合った職種を選びやすい雇用形態です。今回のように、梱包や箱詰めなどの軽作業を希望する場合、希望をはっきり伝えることがとても大切です。
また、派遣会社の担当者にあらかじめ得意な業務・不得意な業務を伝えておくことで、あなたに合った派遣先を紹介してもらいやすくなります。
職場での成功につながるポイント
発達障害があっても、自分の特性を理解しておくこと、そしてそれを他人に適切に伝える力は、就労継続において大きな武器になります。無理せず、自分の得意分野で力を発揮できるように働き方を調整していくことが、長く働き続ける鍵になります。
そして何よりも、自分に合った働き方を探しながら一歩一歩経験を積んでいくことが、最も大切です。
まとめ
面接で「ピッキングより梱包のほうが得意」と伝えるのは、決してマイナスにはなりません。むしろ自分の適性を理解し、前向きに働こうとしている姿勢として受け取られます。
障害者手帳が申請中であることも問題ではなく、必要な配慮についても伝えることで、より働きやすい環境づくりにつながります。自分らしく働くために、無理のない範囲で得意な仕事を選び、前向きにチャレンジしていきましょう。