給水管の引き込み工事では、道路を横断して配管を行う必要がある場合、舗装の切断(カッター入れ)や掘削が必要になります。こうした工事では、道路の安全性や復旧の品質を確保するために、各自治体や道路管理者によって「有効幅」などの基準が定められていることがあります。この記事では、給水管引き込み時における舗装カット幅の考え方と、注意点について解説します。
給水管の道路横断工事とは?
新築住宅や改修工事で給水管を敷設する際、敷地内の給水設備と本管(配水管)を接続する必要があります。その配管ルートが道路を横断する場合、舗装面を切って地中を掘削し、配管工事を行います。
このような舗装切断工事は「舗装切削工事」や「道路占用工事」とも呼ばれ、道路の原状回復義務があるため、施工方法や寸法は非常に厳密に定められています。
舗装カット幅の決まりと「有効幅」とは?
舗装のカット幅については、明確な数値で規定されている場合が多く、特に「有効幅」という考え方が適用されます。有効幅とは、実際に施工する上で認められた舗装切削の最小幅であり、一般的には以下のような基準があります。
- 管径+左右施工余裕(一般的に300〜500mm)
- 最低有効幅:600mm以上(掘削幅として最低限確保が必要な場合)
例えば、直径50mmの配管を敷設する場合、実際の掘削幅は50mm+300mm×2=約650mmとされることが多く、舗装カット幅もそれに準じた寸法になります。
ただし、道路の管理者(市区町村や県など)によってこの数値は変わるため、必ず事前に「道路占用許可」や「道路工事施工承認申請」などで確認が必要です。
実際の工事ではどのように施工されるのか
舗装カットの現場では、以下のような工程で作業が行われます。
- 着工前の立会・マーキング(カットライン決定)
- アスファルトカッターで舗装を切断(直線的かつ必要幅)
- 掘削して配管敷設
- 埋戻し・転圧・舗装復旧(2層舗装など)
この際、舗装の復旧幅(カット幅)は周囲の舗装との継ぎ目が不規則にならないように整える必要があり、1メートル以上の幅で切断復旧を求められる場合もあります。
注意したいポイントと行政手続き
給水管引き込み工事に伴う舗装カットには、道路占用許可や道路掘削許可が必要です。また、復旧方法(仮復旧・本復旧)や使用する舗装材の種類、施工期限なども細かく指定されている場合があります。
事前に市町村の土木課や上下水道課に問い合わせることで、具体的なカット幅や復旧方法、必要な書類(図面、工程表など)について案内を受けることができます。
実例:東京都某区の舗装カット基準
東京都内のある区では、以下のような基準が設けられています。
管径 | 有効カット幅(参考) |
---|---|
φ50mm | 650mm |
φ100mm | 800mm |
φ150mm | 1000mm |
加えて、「切断面は直線的で、所定の幅未満は不可」「アスファルト合材は指定厚さ以上」などの復旧基準も併記されています。
まとめ
給水管の引き込みに伴う舗装カット幅には、道路管理者が定めた「有効幅」や「最低掘削幅」の基準があり、それに従って工事を行う必要があります。一般的には、配管径に加えて左右300~500mmの余裕を見て、600mm〜1,000mm以上の幅を確保することが多いです。工事を行う際には、必ず事前に管轄する自治体の指導要領や道路占用手続きの確認を行い、適切な工法と寸法で安全かつ確実に施工を進めましょう。